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Webデザイナーに覚えておいてほしい5つのこと

Webデザイナーに覚えておいてほしい5つのこと

こんにちはぁ、ヒロです。

先日「Webデザイナーって何をする人なんですか?」って質問を唐突にもらいました。
普通に考えれば、WEB制作に於いて、デザインを担当する人 ということになるでしょうけど、実態はどうでしょう?
一概にそうとも言えないなぁと思うのです。

そこで、今回はWebデザイナーとして覚えておいてほしい5つの心得みたいなもんをあげてみたいと思います。

1.Webデザイナーはクリエイター

これを1番目に持ってきたのは、Webデザイナーという職業が如何に曖昧であやふやで、いい加減な人が多く、今はやりの「自称」が多いかっていうことを憂いてのことです。
どうやら、自称も含めてWebデザイナーを名乗る人の中には、大きく分けて2通りのタイプが居て、1つはデザインの何たるかを理解していたり、制作会社等でそれなりの実績(年数ではなく、デザインの質的なもの)があるクリエイタータイプと、短期間専門学校で習って、実績がないけどインハウスとかで切り貼りしているオペレータータイプに別けられます。
自称が多いのは言うまでもなく後者です。

QriousがWebデザイナーとして認識してるのは前者のクリエイタータイプだけです。

どう違うのか?

一番わかりやすい例で言えば、ワイヤーフレームを渡して、自由に創らせてみたら判ります。
デザインの意味が分かっていれば、クリエイタータイプはコンセプト・ワークから、自分が得意な分野に引っ張り込んで、独自性豊かな、それでいて理論的な構成で、ラフにも拘らず、完成度が高いものを提出します。
提出する段階で、自分のイメージやカラー、ある程度の動きは想定済みで、今すぐにでもデザインが始められる状態にあります。

一方、オペレータータイプは、渡されたワイヤーフレームに規則正しく画像を張り付け、無難なフォントを使って、タイトルだけ変えれば業種に関係なく何にでも使えるテンプレートのようなものを完成品として出してきます。
当然、貼り付けたものに大した意味などないので、無難なもの、ダメ出しされないようなものを張り付けただけで、どこがその人らしいのか、説明などできません。
感覚としては、ワードやパワポの資料を創るような感じで、デザインはしていません。

これはデザインとは言わないと誰もが思うでしょうけど、その人たちのスキルや経験云々ではなく、そういう仕事が現にあって、企業としても出す側、請ける側、いずれも成立してるという残念な事実があります(´・ω・`)
クラウドソーシングサービスのお仕事内容の殆どが、オペレータータイプのものです。

デザイナーと名乗るからには、デザインの素質があるって人から認められてはじめてWebデザイナーと認識されるのであって、自称である限りはデザイナーでもクリエイターでもない、事務員と感覚的には同じです。

これからWebデザイナーを目指す人は、Webデザインがキッチリできるクリエイターを目指してください。半年や1年学校に通ったらWebデザイナーになれると思ったら大間違いです。バナー創ったり画像やテキストを差し換えるのがWebデザイナーではないんです。それはオペレーター。
現在オペレーターの人は、まずは自分のホームページをゼロからすべて組んでみるところから始めてみてはどうでしょう。

どこでデザインの基礎を学ぶかは問題じゃありませんし、期間が長ければいいってものでもありません。
自分なりに追究したり、卒業後にどこで修業するか、今後のキャリアパスをどう考えるかが問題なんだろうと思います。
お勧めなのは、

  • 受託メインのWeb制作会社
  • 全て内制で、いろんな案件に携われる
  • できれば社内に制作だけでなく開発チームがあって、スクラッチで制作できる

でも制作会社に長居は無用。体壊しちゃうので(๑´ڡ`๑)ペロ

オペレーターは、オペレーターとしての役割があるのですから、紛らわしいので自称Webデザイナーは名乗らないでほしいです。
今後は、Webオペレーターでお願いしますm(__)m

ちなみにデザイナーが絵を描く人って認識も間違っています |д゚)チラ
絵を描けるデザイナーもいますが、それは、ま・ぼ・ろ・し |彡 サッ
手書きをするならイラストさんにお願いしましょう!

2.優秀なパートさんになる

クリエイターたるもの、キッチリ、妥協せずにやりきって、自分自身が納得のいくものを創りたい。
そう思うのはプロとしては立派な心掛けで、是非、いつまでもそうあり続けてほしいと思います。
が、納得がいくまで永遠に続けてていいわけじゃないってこともまた、プロだったら認識しておいてほしいのです。

これには2つの意味があります。
1つ目は、まぁまぁ、よく耳にする「納期」っていう観点から。
制作には当然、納期があって、制作時間は有限です。言われるまでもないことですけど、Webの場合はデザインの後にコーディングが待っていますから、なるべく早くデザインをfixさせることが当面の目標になりますよね。
納期間際にバタつかないためには、コーディングの前段階でどんだけバッファーがモテるかです。

2つ目は、多くのクリエイターがあまり意識していない「コスト意識」です。
これは由々しき問題です<(`^´)>コラッ!
コスト意識って言葉にピンと来なければ、「予算」と言い換えてもいいです。納期と予算は対なのです。
この話は長くなるので、また別の機会にお話しするとして、みなさんは自分はいくらか?把握していますか?
表現に語弊があるか(๑´ڡ`๑)ペロ
つまり、みなさんは自分の作業がいくらくらいの価値なのか?把握してますかってことですが、それがわかるのが見積ですよね。
制作費=人件費です。みなさんが、その作業に費やす時間=自分がいくらか?が出せると思います。

時給でおいくらでしたか?

統計があるわけじゃありませんが、感覚的に3,000円以上貰ってる人は、制作者としてとても優秀でしょう。
逆に1,000円切っていたら、もはや本業とは言えませんね。
ちなみに、東京都の最低賃金は869円/時給(2013年10月19日 現在)です。

話を元に戻すと、例えば同じ作業、同じテイストで仕上げるWebデザイナーが2人居たとします。
Aさんはその作業を5時間で仕上げ、Bさんは10時間掛かります。
どちらに頼んでも予算が1万円だった場合、それぞれを時給換算すると

Aさん 2,000円
Bさん 1,000円

になります、単純な算数ですね。
さらに、AさんはBさんの半分で制作できますので、Bさんが1件分に対して、2件分請けることもできるし、自分の時間を持ちながら仕事もするっていう時間の使い方もできて、効率的ですよね。

Aさんは1時間2,000円の価値があり、Bさんは1時間1,000円の価値がある。言い換えるとこうなります。

話を最初に戻しますが、自己満足のために時間を好きなだけ掛けて制作をしても、それが非効率で現実的じゃなければ、その対価を払ってくれる人は居ないわけで、最終的には二束三文でAさんと同じ仕事をやらされる羽目になるわけです。

ですので、みなさんに振り分けられた予算は、みなさんを拘束する時間と考えて、その時間は「優秀なパートタイマー」として、集中して効率的に作業を行い、納期前に余裕をもって仕事を終わらせるという、高い志を持って欲しいと思います。

手を動かすことを早くしたり、休憩や食事、睡眠の時間を削るということではありません。
仮にそれを遣ったところで、大して変わらないでしょう。
それよりは、作業環境を快適にしたり、フォローしてくれる人間関係を構築したり、便利なツールをうまく活用したりして、自分の中の合格ラインまで持っていくプロセスを身に着けた方がいいのではないかと思います。

3.上手に子離れ

デザイナーにとって自分のデザインは作品。血と汗と涙の結晶!って言ったら大袈裟かも知れませんが、知恵を絞って、やっとラフを産み落とし、それを大切に大切に育てて、晴れ舞台へと送り出す…まるで子育てしてる様な、分身を旅立たせるような、そんな気持ちじゃないでしょうか\(^o^)/

しかし、そんな思い入れがある作品たちを、流れ作業のように差し出して、あっさりと「ココ直して!?」って戻されたら、ホントに哀しい思いになると思うんです。自信をもって送り出した子どもが戻ってくるだけじゃなく、直せって言われるなんてあんまりです(ToT)
送り出した先の相手はデザインのド素人。なんとなくあるイメージだけで、デザイナーの思い入れや経緯、これまでの努力をあっさりと、しかも何となくひっくり返される「何となく修正」がよくあります。
相手は確信があるわけでもなく、根拠があって修正させてるんじゃなく、ただなぁんとなく修正を指示してくるんで、修正後に「あ、違った」って、散々捏ね繰り回した挙げ句、一周して元通りみたいなことも多々あります<(`^´)>アホカ!

相手がセンスのカケラも思慮もデリカシーもないアホなのは置いといて、こうなってしまった原因はデザイナーにも有ります!<(`^´)>ホンダイ
作品を送り出すときに、デザインコンセプトをしっかりと伝えなければ、その子が如何に優秀かをアピールしないで「何となく提出」すれば「何となく修正」が返ってくるのは当たり前です。

  • 何故、そのカラーやその形状、質感、レイアウトなのか?
  • デザインにはどういう意味があって、どういう思いがあって、何を、誰に、どういう風に感じてほしいのか?

そういう思い入れは、恥ずかしいとか口下手だからとか言ってないで、相手にしっかり伝えて「頑張ってこい!」って送り出し、もしそれでも修正があったとしたら「あーそーですか」ってあっさり受け入れるんじゃなく、相手が言うことに合点がいけば納得して修正に応じるって言うことが、ちゃんと子離れするには必要な手順なのです。

4.届けるのは先の先

Webデザインは、絵画のように、絵を飾って見てもらうって性格のものではありません。
当たり前すぎて書くのも躊躇しちゃいますが、Webデザインは、Webデザイナーのものではなく、オーダーした人のためでもない。その先に居るユーザーのため、もっと言えば、その先の先に居る潜在的ユーザーのためのものです。

Webサイトを構築しようとするとき、なんのためにWebサイトを創るのか?何らかの効果を上げたいからに他なりません。
そのためには、既にファンで居てくれてるユーザー(顕在化しているユーザー)にはもっともっと愛されるWebデザインを、効果を上げるのに一番大事なのは、これまでユーザーじゃなかった人たちを取り込むことですから、ユーザーになってくれる可能性が高いユーザー(潜在化しているユーザー)に、強く働き掛けるWebデザインでなければなりません。

それぞれ、そのWebサイトに関わる人たちの思惑がある中で、自己満足の独りよがりにWebデザインするなどナンセンス。
だからと言って、すぐ目の前の意見をそのまま踏襲しては、本来の目的からズレてしまうことにも成りかねません。

みなさんのWebデザインを届けるのは、見えてる人ではなく、もっと先の先にいる自分からは見えてない人たちだということを念頭に、Webデザインで周りを魅了して欲しいと思います。

5.愛情と思いやり

制作の流れから言うと、Webデザインは上流工程で、リテラシーの低いクライアントの場合は特に、この目に見えるデザイン制作工程が最もいらない口出しをしやすく、最もメンドクサイ対応を迫られる部分です。
しかし「納期」という縛りによって、いくら上流工程で、クライアントが要らんことをしたり顔で言って散々、かき乱したとしても、納期は一切変えないっていう非人道的な行為から逃れられないので、コーダーは自分のところに仕事が降りてきた段階で既にマキが入ってるという、何ともやきりれないモチベーションで、メチャメチャ急かされるわけです。

だから、Webデザイナーさんは、コーダーさんに思いやりをもって、仕事を引く次いであげてほしいんです。
1ピクセルずれたり、on/off画像が用意できてなかったり、1枚絵で渡したり、古いファイルを渡しちゃったり…こういうことは辞めてあげてください。

次の作業する人が、なるべく作業しやすいように配慮すれば、チーム内でぎくしゃくせずにスムーズに制作できると思うんですよね。
忘れないでください、思いやり(^_-)-☆

さて、いかがでしたでしょうか。
当たり前だって思う人もいるでしょうし、出来てなかった、気が付かなかったって人もいたかもしれません。
また、Webデザインだけじゃなく、コーディングやディレクションなどにも、共通していえる部分はあるかもしれませんね。

WebデザインはWeb制作の一部分ですが、見る人にとっては、そのWebサイトのすべてに等しいわけで、その企業やサービスのイメージやブランドを左右するだけの力を持っています。
それだけ重要な仕事を任されてるわけですから、自分だけが良しとするデザインを押し付けることが、あるいは自分の価値観に固執することが如何に無意味なことか、この5つの心得のようなものを読んで感じて、改めて考える機会になったらいいなぁって思います(*´ω`*)



ども
etekichi
etekichi's tail
etekichi's banana

いんふぉま~しゃる