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Qrious的Web制作スタイル – プロデュース

Qrious的Web制作スタイル - プロデュース

Founder・・・いや、今回はProducerのヒロです。

これまでに何度かQriousを紹介してきましたが、Qriousは完全分業制です。
端的に言うと、デザインはコーディングしませんし、制作者が客先対応することはありません。
分業にする理由はいくつかありますが、制作体制として最も求められるのは作業効率とリスク分散で、これを考えると分業制の方が、メリットが大きいと考えているからです。

それを踏まえて、QriousのWeb制作の流れをリレー形式で、みなさまに知っていただこうと思います。
リレー形式でというのは、Web制作において、デザイナーはデザイナーとしての、コーダーはコーダーとしての立場から、Web制作にどのように取り組んでいるかをWeb制作の流れ(スケジュール)に沿って進めていくものです。

今回は僕が担当するプロデュースです<(`^´)>キリ

ご注意

特別、珍しいことや変わったことはしていませんが、あくまで「QriousのWeb制作について」なので、そっくりそのまま、他の制作会社や制作チームが同じような体制とは限りませんので、悪しからず(・ω・)v

リレー記事一覧
  1. QriousのWeb制作スタイル – プロデュース(イマココ)
  2. QriousのWeb制作スタイル – ディレクション(次はこれ)
  3. QriousのWeb制作スタイル – デザイン(その次)
  4. QriousのWeb制作スタイル – コーディング(3つ先)
    1. QriousのWeb制作スタイル – プログラミング(これから)
      QriousのWeb制作スタイル – まとめ(これから)

そもそもプロデュースって?

Webプロデュースとは、Web制作の全工程を統括し、Webサイトの価値を最大限引き上げることです。つまり、Web制作に関わる全ての人、全てのモノ、全ての金を統括する責任者で、制作したWebサイトをいかに効果的な方法で、いかに絶妙なタイミングでリリースするかを考え、行動する指揮官をプロデューサーと呼びます。

プロデューサーの役割

Web制作にWebプロデューサーが必ず必要なわけではありませんし、むしろ、Webプロデューサーが居ない案件の方が一般的には多いと思います。通常、大きなプロジェクト、例えばポータルサイトや大規模サービスサイトなど、制作規模も予算も大きく、人手が多く必要なサイト構築の場合のまとめ役がプロデューサーの役割ですので、比較的規模が小さいコーポレートサイトやホームページに付くことは稀です。

ただQriousの場合、プロデュースの役割のほかに、中の人のマネジメントやリテラシーの低いクライアントに対して、Web戦略やデザイン提案など、包括した業務も含まれますので、案件として手間が掛かりそうな案件に入って、ある程度のところまで詰めてからディレクターに渡すようにしていますので、サポート的役割も果たしています。

営業は行いませんが、交渉や折衝といった営業センスは必要で、さらに制作後の運用体制や中長期の事業計画、広報戦略など、幅広い範囲で企業のWeb戦略やブランディングをサポートします。

それでは実際に、プロデューサーがどう動いているのか、見てみることにしましょう。

一次対応

Qriousには所謂、「営業」と呼ばれる人は居ません。メールや電話でご相談をいただくケースが殆どで、他にメンバーが持ち込んだものなどもあります。
まず、クライアントの要望を伺いますが、Webについての質問はこの段階では殆どしません。
一次対応では主に情報収集を目的としていますので、以下のことを中心に聞きます。

  1. 会社概要
  2. サービス概要
  3. 事業概要
  4. 広報戦略
  5. Webの運用体制
  6. これまでの経緯
  7. 3年後/5年後のビジョン
  8. 直近で達成したい目標
  9. スケジュール感(納期・公開日)
  10. 予算

概ね、以上の10項目について、話の流れでちょこちょこつまんで聞いていきます(*´ω`*)
これ、箇条書きで聞いたら嫌がられるので、さりげなく聞いてくださいね。トークスキルは必要かも(≧◇≦)

クライアントが、問い合わせ前にいろいろと考えて、詰めてきた内容が、

  • どのような状況下で
  • どのような経緯によって
  • どのような計画の元に

立てられたものなのかを知るために、10項目の情報が必要なのです。

ポイントになるのは5番目と8番目。
要するに、コンバージョンつまり成果を上げるためにWebで何とかしてよねって言うのが大方の要望なので、それに応えるためには、バックグラウンドを知ってないと制作には入れませんし、運用担当者が居ない場合、運用しやすいようなシステムづくりをしなければならないので、制作や開発に影響します。
何よりプロとして、いい加減な仕事はしたくないですからねぇ(^_-)-☆

バックグラウンドが、行き当たりばったりなものなのか、或いはよく考えられているものなのか、このヒアリングによってよくわかります。
行き当たりばったりの場合、そもそもWebサイトをつくることで達成できるものなのか? 計画そのものが甘いため、納期、予算、共に足りてないんじゃないか?などの疑念が生じ、そのための対策を講じます。

逆に、よく考えられている場合、運用管理に重点を置いた戦略的プランの提案やUIやデザインについての発展的プランの提案ができます。

この違いがお判りでしょうか。
前者のあまり考えられていない方は、主に改善提案が中心になります。一方後者は、予算内で目標達成のための戦略的、発展的提案が中心となります。
つまり前者が守りの提案、後者は攻めの提案です。

この工程を省いてしまうと、制作段階で追加や修正が無駄に増えてしまい、制作しながら新しい要望が次々と出てきてしまうため、予算内での収拾がつかなくなってしまいます。
クライアントのリテラシーが低ければ低いほど、こういう現象が起こりますので、この一次対応は、事前のコミュニケーションとして非常に重要です。

タダの顔合わせで、表面だけなぞって、後は見積を予算内に納めるだけなら、プロデューサーもディレクターも必要ありませんからね。
多くのWebコンサルと名乗ってる人は、こういうタイプが多いので、こうはならないでくださいね<(`^´)>キリリ

2004-10-03_hiro_2

基本契約

一次対応後、以下の内容について基本合意を目指して折衝します。

      制作範囲
      概算見積
      スケジュール・納期
      運用計画・運用体制

一次対応では、具体的にWeb制作についてすり合わせていませんので、この段階では概算見積になります。クライアントは、見積後に社内規定で稟議を通したりする都合上、早目に見積書を提出する必要がありますので、概算見積はだいたい金額を多目に出します。
稟議が通った後に見積額が増額されると稟議を取り直す必要がありますが、見積額が減額になる分には稟議を取り直さなくていいケースが多いからです(企業によって異なります)。

スケジュールや納期もおおよその概算になりますが、リリース日が決まっていれば、そこから逆算していく形で決定していきます。スケジュールがタイトになるようなら、事前準備を前倒しで進めてもらったり、やり取りをスムーズに進められるように密に連絡するなどの基本事項を確認しておくなどの実務的作業で、概ね合意をとって置きます。
契約書や発注書等がある場合は、この段階で内容確認や文書のやり取りを済ませておき、この時点をもって契約が成立になります。

アサイン

契約の確度が高い場合、ディレクターには「こんな案件の相談が来てるよ」的な話を事前にしておきます。
契約が決まった段階でまず、ディレクターを正式にアサインします。

ディレクターには、これまでの経緯をかいつまんで説明し、案件の概要や方向性について概ね理解したら、制作者のアサインを行います。
デザイナー、マークアップ、フロントエンド、案件によってはイラストレーターや書家、ライターやカメラマン、翻訳など、その案件に必要だと思われる人を、現状のスケジュールを確認しながらアサインしていき、制作チームを創ります。

また、ディレクターはクライアントの担当者とやり取りを開始し、具体的な打ち合わせに入ります。

キックオフ

Qriousはご存知の通り、メンバーが全国に散っていますので、一ヶ所に集まってミーティングすることはまずありません。普段はチャットワークでコミュニケーションを図っているので、キックオフも案件ごとにグループを作成し、アサインした制作チームごとに大き目な案件の場合は映像で、小さめの案件の場合はチャットでミーティングを開始します。

プロデューサーから、クライアントとWebサイトの概要説明、バックグラウンドや達成したい目標、制作に関する方針、スケジュールなどの全容を説明していきます。

次にディレクターから、具体的なWebサイトイメージや制作の進め方、機能面での課題や注意点などが説明され、各制作者からの質疑応答で、意識合わせをしていきます。

以上が、プロデューサーとしてのお仕事です。

Webサイトが完成したときに、また一仕事ありますが、まとめの回でまた登場しますね。

ココから先は、ディレクターのお仕事になるので、ディレクターの千佳にバトンを渡します( ^o^)っハイ

ディレクターは実務的なやり取りをクライアントさんと行いながら、制作チームを統制していきますので、中と外の橋渡し役になります。
プロデューサーは、トラブルがあればそこに介入するという立場で、制作そのものにあまり口出しはしません。
また、クライアントのレスポンスが悪かったりで、スケジュール通り進まない場合などに、納期をズラしてもらったり、機能追加による予算計上などの折衝は、プロデューサーが行うといったように、役割を分担しています。

プロデューサー = 取引をスムーズに進める役割
ディレクター  = 制作をスムーズに進める役割

プロデューサーの役割がなんとなく伝わりましたでしょうか?
少しでもご理解いただけたら、この記事のコンバージョンは達成です\(^o^)/

今回はQrious内でのお話ですが、Qriousではプロデューサーもディレクターも、業務委託契約で企業のWeb担当者として、お貸ししておりますので、ご担当者が必要な企業のみなさまは是非\(^o^)/



ども
etekichi
etekichi's tail
etekichi's banana

いんふぉま~しゃる